都心のマンションのモデルルームをデザインするときは、たとえば7畳くらいのベッドルームにクィーンサイズのベッドを1台設置して、「このお部屋には、クィーンサイズのベッドが入りますよ」とアピールポイントに使ったります。
クィーンサイズというと、幅160cm。夫婦が二人で眠るには十分なサイズだと思いますが、ちょっと高級な物件や、郊外の広めの物件だと、「ハリウッドスタイル」という、ラグジュアリーなベッドの配置のスタイルがあります。
ホテル業界で使われる「ハリウッドスタイル」とは、ベッドを2台、隙間なく付けて配置すること。

こちらの物件は神戸の高級住宅街に建てられた高級マンションのモデルルーム。
東京と大阪で交互に打合せをして、非常に高いクオリティの仕様になりました。
もうとっくに完売して、モデルルームはクローズされています。
標準タイプの2部屋を1つの空間にして、12畳の広々としたベッドルームに仕上げました。
贅沢にダブルベッドを2台並べているので、総ワイドは240cm。
まさに、ハリウッドの映画スターが愛したスタイルです。
ところで、ハリウッドスタイルには、もう一つの特徴があります。
それは、フットボードがないか、あっても、マットレスの高さより低くなっています。
もともとヨーロッパのベッドは、ヘッドボードと同様、高めのフットボードが必ずあって、それは、マットのずれなどを防ぐ役割を果たしていました。それが、ヨーロピアンスタイルです。
日本ではフットボードがあるベッドは少ないですね。空間が狭く、圧迫感があるので、少しでもスッキリしたデザインが好まれるのでしょうか。
逆に、デコラティブに仕上げたいときや、クラシカルなイメージを出したいときは、ヨーロピアンスタイルのベッドを選ぶと、とても素敵です。
そして、ホテルなどで必ず見かけるのが、フットスツール。
荷物を置いたり、腰かけてストッキングを履いたりするためのオットマンです。
ラグジュアリーなベッドルームに欠かせないアイテム。
西洋のライフスタイルを取り入れた空間に、日本の色やモチーフをところどころに散りばめて、落ち着いたグレード感を出しました。

間仕切りの造作は、外観のタイルのフランス張りのデザインを模したもの。
建具もこだわって、ガラス面をなるべく大きく取った繊細なデザイン。
キッチンの天板は、大理石を使ってハイグレード仕様に。
暖炉風の造作を効果的にライトアップして、優美な空間に仕上げました。
ダウンライトの配置もこだわって、照明計画もバッチリ。
これまで、大阪、神戸、福岡、名古屋など、日本各地の物件を担当してきました。
東京だけでなく、いろいろなエリアでお仕事をするのは、とても楽しいです。
日本全国、そして、海外にも、どんどん活動の場所を広げていきたいと思う今日この頃。
じわじわと、実現しつつあります。
ひとつひとつのお仕事を丁寧に、地道に、納得のいくものに仕上げていきたいです。

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